ビッグデータを活用した最新の採用制度とは?



※今回の投稿は、以前SLOGANが主催した2daysインターンにて、参加者の荻原秋穂さんがライティングしたものです。


 

「○○様、あなたのオンライン・プロフィールを拝見した結果、弊社で是非採用したく存じます。」-こんなメールがいきなりあなたのメールボックスに入っている日が来るかもしれません。カギは、インターネット上のビッグデータです。

ソーシャルリクルーティングってなに?

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「ソーシャルリクルーティング」という単語をご存知でしょうか。日本においては、Facebookに代表されるようなソーシャルネットワークサービス(SNS)を利用した、リクルート活動ならびに就職活動という認識が広まっていますが、米国にではインターネット上に散らばる公開データを統合・分析することによって企業に最適な人材を探しだし、採用に結びつけていくという新たなリクルーティング手法としてスタートアップが注目している領域です。従来の採用方法においては、企業は大手就活サイトに掲載した採用募集に応じた候補者に対してのみ接触を行うことができましたが、ソーシャルリクルーティングにおいては公開データを元に企業側が積極的に採用を行うことができるようになり、大きなパラダイムシフトを起こしています。

スタートアップの本場米国で賑いを見せる”Social Recruiting”

2015年4月現在、アメリカのスタートアップ業界においてソーシャルリクルーティング関連のサービスを提供する企業が賑わってきています。そのうち代表的な2社をご紹介します。

1.Glid

エンジニア特化型の人材検索プラットフォームを提供しています。GitHubなどのエンジニアが頻繁に利用するサービスにおいて個人が作成したコードについて同社が独自の評価を行うことで、エンジニアのデータベースを作成し、企業の人事向けに提供している会社です。

2.Talentbin

SNSを中心とした様々なウェブサイト(Twitter,Facebookなど)から情報を収集することによってweb上のソーシャルグラフを分析し、個々人の趣味嗜好、職歴などの様々な情報を基に人材データベースを企業の人事向けに提供しています。

2社ともにテクノロジーを駆使した人材採用の効率化、最適化の実現に向け今までのエージェント型採用とは全く異なる形のサービスを提供しています。

日本でのソーシャルリクルーティング

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現状、日本国内においては、個人が就職活動・転職活動においてSNS上に個人情報を公開することは少ないこともあり、まだ市場規模は大きくないものの、主にFacebookとの連携を通じたマッチングサービスを展開する例も一部存在しています。

Switch

求職者がFacebookを通してSwitchに登録することで、企業からスカウト求人を受けることが可能になるサービス。

Wantedly

こちらもFacebookを利用してプロフィールを公開することで企業と求職者のマッチングを行うサービス。

 

 

また、日本においては各社が自社のFacebookページや、オウンドメディアを通じて特徴的な採用手法を展開する例もあります。

レバレジーズ

創業10年で売上が100億円規模という急成長を続ける同社は「つながり採用」を展開していました。

 

面白法人カヤック

採用手法以外にも面白いコンテンツづくりが魅力的な同社ですが、2013年度新卒採用にはFacebookアカウントやGitHubアカウントを利用した「ワンクリック採用」を展開していました。

 

これからの就職活動/転職活動のカタチ

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新しい採用手法として、企業側でも求職者側でもニーズが高まっているソーシャルリクルーティング。今後の就職活動/転職活動においてどういった影響をあたえることになるのでしょうか。

世界的に見ても、ビジネス向けSNSとして名高いLinkedinが人材採用支援のスタートアップ「Careerify」を2015年3月に買収するなど、ますますソーシャルリクルーティングの活用が進むと考えられます

また、日本においても、レバレジーズやカヤックの例のように、SNSを利用して積極的に企業側から人材を探す動きが強まりつつあります。そういった動きの中で、ソーシャルリクルーティングという概念が求人側からも求職者側からも認知されるようになってきました。企業が採用に際してより積極的に求職者へアプローチするような環境が整ってきたといえるでしょう。

ほんの十数年前まで、手書きのハガキを企業に送ってパンフレットを取り寄せていたことを考えれば驚くべきスピードで常識が変わりつつあります。

これから人口に占めるデジタルネイティブ世代の割合がますます増えることで、オンライン上の個人データはより全数網羅へと近づいていきます。

いままで経験やカンを元に行われていた採用の意思決定の大部分がオンライン上のビッグデータを活用したサービスに取って代わられる日が来るのかもしれません。