Uberだけじゃない!?各国で勃発!配車アプリ大戦争




 

 

2009年の創業以来、60か国でマーケットを奇襲し、素早く競合他社を潰してきたUber。その時価総額は今やなんと500億ドル(約6兆円)に上ります。

 

こうした攻撃的な動きを見せるUberに対して、各国のタクシー業界の反抗は非常に激しいです。日本でも「ちょっと待った!」の声が数多く聞こえますね。

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しかしながら時代の恩寵児であるUberは圧倒的な普及スピードを武器に行政当局を相手に渡り合っています。Uberを違法としてきた国や地域でも、そのビジネスモデルを考慮した法律が出来つつあるのです。

 

そのような中このような疑問が浮かんできます「果たしてUberの敵は行政当局だけだろうか?」

いいえ違います。Uberは今、行政当局よりも格段に強い手ごわい相手と対峙しているのです。それも各国で。

 

という事で本日は、事業拡大を図るUberの各国の敵(競合)についてご紹介していきたいと思います。

 

では見ていきましょう!

 

世界で勃発!配車アプリ大戦争全図

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どの国がどの配車アプリを使っているのかを一望できる世界地図です。各国シェア№1の配車アプリで色分けをしています。

(青や水色だけでなく、色のついている所すべてにUberは参入しています。)

 

では国別にみていきましょう!

インド

インドではUberを迎え撃つためにオーラキャブスとタクシー・フォー・シュアが今年の2015年3月に合併。

市場シェアを80%まで高めると同時に、ソフトバンクやタイガーグローバルから4億ドルの資金調達を受けました。同社が2014年乗車料金を支払う電子ウォレットを導入するとUberも負けじと後追いをしています。

 

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オーラキャブスはドライバーに好条件の仕事を回したり、一定以上の配車回数を保証するなどしてドライバーを囲い込もうとしています。

 

東南アジア

東南アジアでは創業3年目のグラブタクシーがUberの競合として立ちはだかっている模様です。これはマレーシアの企業なのですが、インド同様にソフトバンクとタイガーグローバルが同社に出資しています。

 9月15日、タクシー配車アプリ「グラブタクシー」が、自動車レースF1のシンガポール・グランプリ(GP)に合わせて、同国で高級車の配車サービスを提供している(2015年 ロイター/Edgar Su)
9月15日、タクシー配車アプリ「グラブタクシー」が、自動車レースF1のシンガポール・グランプリ(GP)に合わせて、同国で高級車の配車サービスを提供している(2015年 ロイター/Edgar Su)

グラブタクシーも拡大傾向にあり、主に東南アジアを中心に広がっています。

 

南米・アフリカ

南米やアフリカの地域では、イージータクシ―がUber以上の実績を誇っています。その理由はこの地域の犯罪率の高さにあります。イージータクシーでは身元の確かな運転手を起用する事で信頼を勝ち取っているようです。

EasyTaxi

30各国に40万人のドライバーを擁し、一か月に600万回近い配車を行っています。

ロシア・イギリス・イスラエル

ここではイスラエル初の配車アプリであるゲッツが市場を拡大しています。

しかしロシアでは、検索エンジンであるヤンデックスが配車サービスを始めているので、ゲッツやUberよりも勢力を増しているようです。一方イギリスではUberとゲッツの激しい対立構造が出来上がっています。イスラエルではUberは不法なので、同国発のゲッツが最大手になっています。

ヨーロッパ

ヨーロッパ各国でUberがシェアを拡大する一方で、タクシー大国のドイツやスペインではUberは不法として受け入れられていません。やはり法制度の観点から営業停止になる国もまだまだあるようです。

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アメリカ・カナダ・オーストラリア

アメリカでは競合にさらされながらも資金調達を利用してUberが圧倒的にシェア一位を取っています。カナダはUberの寡占市場となっているので競合は特にありません。オーストラリアでは法的にまだ曖昧な部分がありますが、50万人以上がUberを使っているといったデータもあり、実質的に広まっているようです。

 

Uber最大の敵は?

世界最大の配車アプリ市場となっている中国。Uberの最大の敵は中国最大手のディディ・クアイディでしょう。

 

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中国市場に10億ドル投じたUberをよそに、2年先行しているディディ・クアイディは20億ドルを調達しています・また単日の平均乗車数はUberの6倍の600万回に達しています。また調査会社アナリシス・インターナショナルによると、ディディ・クアイディは中国国内のタクシー呼び出しサービスの99%を掌握し、マイカーを利用した配車サービスでは78%を握っているとの事。

ディディ・クアイディの程維CEOは「Uberとの競合は、我々が成長する過程ではさざ波のようなものにすぎません」と豪語しています。

 

また同社は東南アジアを握るグラブタクシーに3億5000万ドルの投資を決行。東南アジアを訪れた中国人観光客が、ディディ・クアイディを使ってタクシーを呼べるような環境を作ろうとしていると考えられます。

また配車アプリの拡大に伴い、詐欺まがいの事をする運転手の方が多く表れているようです。ディディ・クアイディはこうしたドライバーを徹底的に締め出し、詐欺の配車をほぼゼロにしている一方、Uberは今年の8月に対策に乗り出したばかりです。

 

ディディ・クアイディはUberのビジネスモデルを真似する事で利益を伸ばしていると言ってもいいでしょう。もともとはタクシーの呼び出しサービスだけであった同社でありますが、マイカーを利用した配車サービスを打ち出してから1年もたたずに配車総数の半分程度を占めるほどの成長を見せているのです。

 

また相乗りサービスや路線バス事業、オンライン上でドライバーを指名するサービスなどを試験的に展開。同CEOはUberの拡大を抑え込めると自信を見せています。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。Uberの出現を皮切りにして、今は配車アプリの世界的な大戦争の時代だという事がお分かりいただけたでしょうか?

拡大したはいいものの、世界のあらゆる地域に合わせて戦略を変えないと、その地のシェアを獲得する事は出来ません。

 

Uberはアメリカを圧倒的な強さで征服しましたが、拡大した現在、他の国でははるかに厳しい戦いを強いられているようです。

 

(参考:THE BRIDGE、Forbes JAPAN 2015/12月号)