人工知能が変革する自動車の未来ー加速する自動運転




突然ですがまずはじめに、人工知能の定義を確認しておこうと思います。

人工知能(じんこうちのう、英: artificial intelligence、AI)とは、
人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指す。(wikipedia)

人工知能というとPepperのような人型のロボットを想像するかもしれません。しかしこの定義に倣えば人間と同様の知能さえ持っていればどのようなハードであっても、人工知能を持つと言えます。実際、様々なハードに人工知能を搭載しようとする試みが行われていますが、
その中でも今最も注目されているのが自動車です。

(「モノづくりが世界を変える日本のモノづくりベンチャー3選」でも詳しく解説してありますのお手すきの際に是非ご一読ください。)

自動車における人工知能の活用例というとあまりピンと来ないかもしれませんが、
近年注目されている自動走行技術は人工知能を用いた技術の1つです。

今回は各社自動走行技術について、
以下に示すNHTSA(米国運輸省道路交通安全局)の基準を元に眺めて考察してみたいと思います。

レベル0(自動化なし)-No-automation:
常時、ドライバーが、運転の制御(操舵、制動、加速)を行う。
レベル1(特定機能の自動化)-Function-specific Automation:
操舵、制動又は加速の支援を行うが操舵・制動・加速の全てを支援しない。
レベル2(複合機能の自動化)- Combined Function Automation:
ドライバーは安全運行の責任を持つが、操舵・制動・加速全ての運転支援を行う。
レベル3(半自動運転)- Limited Self-Driving Automation:
機能限界になった場合のみ、運転者が自ら運転操作を行う。
レベル4(完全自動運転)- Full Self-Driving Automation:
運転操作、周辺監視を全てシステムに委ねるシステム
 jidouunten

アメリカにおける各社自動走行技術の動向

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レベル4:Google

言わずもがな自動走行技術で世界トップを走るgoogleですが、

googleが初めて自動走行車を発表したのは2010年、2012年にはプロトタイプ車両fleatが48万キロメートルの走行に成功しています。

現在ではその総走行距離は193万キロにまで伸び、子どもを認知すると注意深い運転をするなど、もはや自動走行というよりもロボットカーと呼ぶに相応しい進化を遂げています。

レベル3:テスラモーターズ

イーロン・マスクらにより設立され、電気自動車の開発で有名なテスラモーターズですが同じく自動走行技術の開発にも力を入れています。

昨月には高速道路でのハンズフリークルーズや車線変更といった自動運転機能の提供を開始しました。

レベル3:フォード

2015年度アメリカにおける自動車販売台数2位を誇るフォードですが、今月11月13日に自動車メーカーとして初めてミシガン大学のMobility Transformation Centerで自動走行テストを行うことを発表しました。

とはいえgoogleがフロリダ州やカリフォルニア州の公道で走行テストを既に実施していることや、テスラが高速道路における自動走行を実用化していることを考えると、どうしても見劣ってしまいます。

レベル2:ゼネラル・モーターズ

ホンダとともに自動走行技術の開発を目指すゼネラル・モーターズ。

17年に高速道路における有人の自動運転を目標に掲げています。信号や歩行者のいない高速道路における自動走行は一般道に比べると格段に容易と言われていますが、有人かつ高速道路での実用化が17年であることからこちらも後手に回っていると言わざるを得ません。

日本における各社自動走行技術の動向

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レベル3:ZMP

日本において最も自動走行技術の開発が進んでいるのはトヨタでもホンダでも日産でもない、社員数わずか50名ほどのZMPというベンチャー企業です。

DeNAと合弁でロボットタクシー株式会社を立ち上げ話題になりました。

同社は公道における完全自動運転(レベル4)を目的に神奈川県藤沢市において2016年より実証実験を開始します。

レベル2:日産

二番手は日産自動車と言えるのではないでしょうか。

2016年末までには混雑した高速道路での安全な運転を行うパイロットドライブ、2018年には高速道路での車線変更を行う自動運転技術の開発を目指しています。

レベル2:トヨタ

まさに先日人工知能に関する研究拠点をアメリカに設立したトヨタ自動車ですが、自動運転のロードマップは2020年に高速道路における自動運転技術の実用化を目指しており、後手に回っていると言わざるを得ません。

これからの自動車業界はハードではなくソフトだ

これらの事例を見てもわかる通り、従来の自動車業界は自動車そのものの質やデザインを競うハード主体の産業でしたが、自動走行技術の盛り上がりによりソフト主体へとシフトしていると言えます。

また今まで圧倒的な存在感を示していた既存の自動車メーカーは、自動走行の分野では影を潜めています。

そしてアメリカにおけるgoogleや日本におけるZMPなどハード面ではなく人工知能といったソフト面に強みを持つ企業の活躍が目立つようになっています。今まさに既存の産業構造に変革が起きようとしている自動車業界、今後も目が離せません。