これを読めば5分で分かる!!『HR領域の今と未来』




 

2015年には150億ドル以上の資金調達を獲得、2020年には900億ドル市場の可能性を秘めると言われているHR領域の市場。これからますます期待値は高まります。

シリコンバレーでHR関連企業は120社を超え、各社が凌ぎを削り合い競争するホットな市場。しかし、HR=『人材管理』というイメージが強い日本では、イノベーションとの結びつきを疑問視する方も多いと思います。

今回は、HR領域が莫大な資金調達を可能にする理由をわかりやすくして説明していきたいと思います。

HR(ヒューマンリソース)とはどのような仕事か

1、System of Record(SoR)からSystem of Engagement(SoE)へ

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かつては企業における<管理部門>として人事管理、労務管理などの記録を取ることを主な仕事としていたHR部門。そのため、イノベーションとは程遠い、つまらない仕事というイメージも強かった。しかし、人材が重要なリソースとしての認識が強まる今、HR部門の役割は劇的に変化している。

“人的資源の獲得、動機付け、育成、定着、という四大使命”が最大のミッション

現在、人材の管理部門ではなく、働きやすい環境を整える部門として役割を担っている。四大使命から分かるように、人材に関して、総合的なサポートをしていて、『事業を促進する部門』としての役割を持っている。

その点において、以前のような人材を管理する役割とは全く異なっている。今では、記録管理の仕事は、あくまでエンゲージメントの延長線上にあるだけで、優秀な人材を確保し、定着させるため、人同士の繋がりを強めることが役割となっている。

 

2、人材の認識が変化したのはなぜか

米では、エンジニアをはじめ、人材の獲得競争が激化していて、優秀な人材を確保することが非常に難しい。そういった背景から、必然的に優秀な人が集まる組織になることは企業が競争に勝ち残っていく上で、重要になっている。

“人材戦略に長けていたGoogle”

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ラリーペイジはGoogle創業時、スタンフォードの教授達にアルゴリズム研究をしている天才を世界中から探し、面接するため、全員にファーズトクラスの往復券を送付した。そして、その中にいる優秀な学生をGoogleに引き抜いた。その結果、今までの数百倍も優れると言われるほどの検索エンジンを生み出し、市場評価額が最も高い企業となった。今まで、企業の成功に求められるのは、良い製品、良いサービスだったが、優秀な人材が集まる組織にすることこそが成功への近道という認識に変わった。

 

3、『HR+Tech』が起こすイノベーションとは

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企業にとって最も費用がかかるものこそ人材。”支出の3割〜6割”を占める。

これだけの費用が人材に掛かっているのに対し、HR部門というのはアナログ運用が多く、人材を数値化し、客観的な評価をする仕組みが無かった。そのため、人材の客観的、公正評価をすることは難しかった。また、現代の複雑な職場環境において、従業員のやる気維持なども大切な要素になっている。

だから、企業、従業員両面にとって、その問題を解決する手段として、テクノロジーを導入し、効率化や付加価値の高いサービスを実現することで、”ヒトを正当に評価できる仕組み”を生み出すことが求められている。

また、組織の目標を四半期以上の頻度で修正している企業は、目標を年に1度しか更新してない企業と比較すると約50%以上も顧客満足度が高い傾向があり、約65%も効率的なコスト管理を実現しているという。こうした環境変化に柔軟なマネジメントを実現するためには、その変化に対応可能なHRが必要となっていて、それが多くのスタートアップ企業が今HR領域に注目している理由になっている。

 

4、具体的に、今どのようなサービスがあるのか

HR関連サービスには、採用、分析、福利厚生、労務効率化、人工知能など多岐に渡ります。その中でも、今回は働く人同士の<エンゲージメントを強める>サービスについて、例をあげていきたいと思います。

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従業員のリアルタイムエンゲージメントプラットフォーム。従業員が自分の仕事の評価や最近の心境、経営陣に対する質問などを記入し、経営陣はそのデータをみて従業員の見えない気持ちの部分や、健康状態をチェックすることが出来る。このように日常的にモチベーションを管理し、従業員の離職やモチベーション低下などを未然に防ぐためのサービスとなっています。

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従業員に対してギフトが送れるという新しい形式の福利厚生サービス。しかし、送れるギフトが体験に特定されているのが特徴。『無人島に行く、パラセイリングをする、スカイダイビングをする』のように何個か送られてきた候補の中から自己選択できるというサービスです。こんな福利厚生あったらワクワクしますね。

 

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従業員が運動出来る環境をサポートする社内SNS。従業員はここに登録し、運動のスケジュール管理や社内で一緒に運動してくれる仲間をつのる事ができます。また、ヘルスケアのデバイスやアプリからデータを持ってきて一括して健康管理を行うことが出来ます。このように、SNSを利用し、社内で運動を通して、エンゲージメントを強めるサービスになっています。

 

まとめ

様々なHR領域のサービスがあるが、世の中で流行るサービスにはひとつ共通項があると言われている。それは、『ユーザー同士が強くエンゲージメント体験出来るサービス』になっているかどうか、それが非常に重要になると言われています。

例えば、今高校生などの間で流行っている、『Snap Chat』。

写真をシェアすることでコンタクトを取る、簡単にチャットが出来る非常にシンプルな仕組みです。昔だったら写真を通じて会話するなんて思いもしなかった。

そう思いませんか?

しかし、こういった機能は、ユーザー同士の結びつきをより一層強めることを可能にした。そういった要素は、プラットフォームサービスに限られたことではなく、HRサービスにおいても同様の要素が重要になると見られている。

その点に着目してみると一層面白いかもしれない。