株式会社Zenport

国境の無い経済へ。国家予算を超える貿易産業をアップデートする

「経済の国境を失くし、世界中の人々が 交易を通してつながる未来をつくる」をミッションに、貿易業者向けのクラウドソフト「Zenport」を提供するスタートアップ企業が、Zenportだ。同社のサービス「Zenport」は、煩雑な貿易業務を簡素化し、国際間の物流をよりスムースにすることを目的としたクラウドソフトである。貿易業界では、輸出者、輸入者、フォワーダー、通関など、多くの事業者が関係するが、現在の各業者間のコミュニケーションは、書類によるアナログで非効率な方法がほとんどである。「Zenport」は、これら貿易書類の作成や管理を簡素化し、さらにオーダー、船積の進捗、在庫などの情報を可視化して共有を可能にすることで、受注から発注のサイクル全体を最適化し、輸入業者の意思決定とセールスをサポートする。国際物流のフローを革新し得るこの画期的なサービスにより、同社はDGインキュベーションをはじめ、グリーベンチャーズやジェネシア・ベンチャーズからの資金調達にも成功。将来的には貨物情報のトラッキングや、ユーザーの蓄積データを元に、それぞれのユーザーに最適な輸送経路の提案、融資・保険の提供、さらにはブロックチェーン技術を用いて、貿易上で発生する契約を自動化する「スマートコントラクトネットワーク」の構築も予定しており、これまでの世界の交易の在り方を変えうる技術開発を続けている。

レガシーだが国家予算を超える巨大マーケット

Zenport・代表取締役の加世田氏は、貿易・物流とは別領域のバックグラウンドを持つ。大学では機械工学、大学院ではエネルギー工学を専攻していた加世田氏は、環境問題などの領域では一つの成果を出すにも数十年という時間が必要であり、その中で、世界にインパクトを与えるような成果を上げるには、途方もない時間がかかってしまうと感じたという。そこで同氏が目をつけたのが、貿易業界でのビジネスであった。中国への留学経験も、業界シフトと起業への後押しとなった。驚異的スピードで技術革新を続ける中国のIT市場と、巨大な貿易市場を目の当たりにし、「スピード感ある市場で、短期間で世界にインパクトを与えることを成し遂げたい」という想いが高まったという。

また、貿易は国を超えた信用取引を含むビジネスのため、近い将来でブロックチェーン技術による大きな変革の余地があり、テクノロジーによる世界規模でのビジネスチャンスを感じた。グローバルなスケールで自身の価値を発揮したいという同氏の生涯目標とも合致したのである。日本の貿易総額は、現在国家予算を上回る150兆円を超えており、今後も新興国の台頭や自由貿易協定(FTA)などにより、世界の貿易市場はさらに拡大する。その一方で、いまだIT化されていないレガシーとも呼べるこの巨大なマーケット。テクノロジーによるイノベーションの余白は大きい。

「物流×ブロックチェーン」による貿易革命

貿易業界は、専門性が高く、他業界との連携が少ないクローズドな領域である。結果、国境を越えたビジネスであるにも関わらず、国際化とIT化という時代においても、アナログのままの業務が多く、そしてその課題自体が露呈せずに問題として認識されにくい。そのため、これまでの書類による煩雑な貿易業務が慣習化されてしまい、業界全体のIT化がなかなか進んでいないという背景がある。Zenportは輸入業務をビジュアル化して共有管理するクラウドソフトである。複雑に絡み合う情報を独自UIを用いて視覚的に管理することで、調整業務を2/3削減。また、従来は複数エクセルで管理されていた発注、船積、販売情報を一元的に管理することで、関係者が多い上に、変更も多い輸入業務において、コミュニケーションコストを9割削減できる。他にも輸入スケジュールに合わせて最適化されていなかった貿易担当者の業務フローも、アルゴリズムを導入することで優先度に応じてタスクの追加、組み替えが行われるなど、自動的に更新される。今までは熟練の貿易担当社が頭の中でイメージするのがやっとだった調整業務を、直感的にソフト上で実現できるようになり、業務の圧倒的効率化とミスの低減が可能となるのだ。これらは担当者の便益となるだけでなく、大きな組織を抱える経営者にとってもベストプラクティスの標準化を進めることができ、組織全体の業務効率を飛躍的に高める。

さらに同社は今後、ユーザー情報の蓄積とAIによる解析を用いて、最適な輸送経路の提案や、保険サービスの提供など、輸入業者の発注から販売までのサプライチェーンを、一つのプラットフォーム上で一貫してサポートしていく方針だ。その点で物流会社やフォワーダーのマッチングプラットフォームを提供する他の貿易スタートアップとは一線を画し、より総合的に輸入業者のセールスサポートを目指している。そして同社が最終的に狙うのは、ブロックチェーン技術を用いた、世界に跨る「自律分散型交易ネットワーク」の構築だ。現状の貿易業界では、取引を行う関係者が多く、情報の透明性が低いという課題がある。しかし、連続データとして取引履歴を扱うブロックチェーンは、データの改ざんが不可能であり、取引の信用性が格段に高まる。不正を排除し相互監視によって貿易の民主化を実現させる。このブロックチェーンの持つ特性は、これまで実績がなく信用不足により貿易機会を得られなかった小規模事業者が、貿易取引をビジネスで行うことを可能にし、誰もが貿易ビジネスに参画できる国際物流の新しい未来に繋がる。現在多くの業界でブロックチェーンの活用が検討されているが、国境を越えた取引である貿易や国際物流こそ、この特性を大いに活かせる分野であり、世界の貿易の仕組みを変える可能性を秘めている。

日本を世界の人材の受け皿に

最先端技術でイノベーションを起こし、世界の交易、人と人との繋がりを再定義することを目標とした同社には、大切にしている4つのコアバリューがある。
・Beyond Expectancy:現状の改善に満足せず、常に自身の限界、社会の予想を超えて挑戦し続ける
・You are Zenport:全てのメンバーは立場、経験、能力に捉われず、主体的に働く責任と力を持っている
・Embrace our Differences:異なる価値観や考えに対して、謙虚な姿勢で受け入れ建設的な議論をする
・Simplification is Innovation:シンプルにするとは真に必要なものを明らかにすることであり、それだけで革新的である

国境のない経済を目指す同社の社内に、国際間の障壁はもちろん存在しない。チームは国際色豊かで、社内公用語は英語だ。日本にいながらにしてグローバルな環境で仕事ができる。現在同社には7カ国から13人のメンバーが集まっている。様々な国や文化をバックグラウンドに持つチームの中では「違うことがあたりまえ」であり、互いの文化や価値観を理解し、高め合う雰囲気がある。求職者にとって、新たな職場にフィットしながら成果が出せるかは大きな不安要素の一つだが、同社にはバックグラウンドの違う新メンバーを受け入れ、認め合う寛容なカルチャーが既にベースとしてある。むしろ、これまでの経験や仕事に対する考え方などを含め、新たな価値観を持ち込むことを期待しているという。他分野から貿易業界にシフトチェンジし、最新技術を持ち込んで業界を変える加世田氏率いるチームだからこその社風だ。

また同社には組織についてもあるミッションがある。それは東京、日本を世界の人材の受け皿にしたいという思いだ。米国や欧州など、これまで人材の受け皿として機能していた国々がナショナリズムに傾き、居場所を求める人が彷徨う現代に、世界は第三の場所を求めている。そんな時代だからこそ、加世田氏は東京や日本を世界の受け皿にしたいと考えている。

Zenportでは、「物流×テクノロジー」というこれまでなかった領域で、日本にいながら世界と繋がる最先端の技術を学び、時代の先駆者として事業開発・拡大に携わることができる。経済の国境を失くし、世界中の交易の仕組みを変えうるインパクトを持つ同社では「世界に対して価値あることを成し遂げたい」、そんな想いを実現できる大きなチャンスがある。テクノロジーの力で世界を一つに繋げるために、物流の仕組みを変えて貿易革命を実現するパイオニア船のクルーの一員として、舵をとることができるのだ。

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企業詳細情報

社名 株式会社Zenport
所在地 東京都港区三田3-7-16 御田八幡ビル1101号
URL https://zenport.io/
事業内容 貿易業務の見える化ツール「Zenport」の開発、提供。並びにブロックチェーンを用いた貿易金融の提供
募集職種 ・セールスマーネージャー
社員数 13人
平均年齢 26.0歳
経営理念ビジョン 「国境の無い経済へ、世界中の人々がつながる未来を」 〜 国境が溶けゆく時代において、世界はいま岐路にたっています。つながるべきか、とざすべきか。今多くの国や人がドアを閉ざし、自分や自国の利益ばかり考えるようになっている。しかしそれでいいのでしょうか。出アフリカから1492年のコロンブスの新大陸到達、そして現代に至るまでの人類20万年の旅。それは多くの隔たりを超える旅であったはず。その旅をこの時代で止めていいのか。こんな時代だからこそ、誰かがつながることの意味、価値を発信していく必要があると私達は考えています。ならばそれをこの日本の地から発していきたい。私たちは技術と価値観を武器に時代に対峙していきます。国境の無い経済の名のもとに、世界がつながる未来を共につくりましょう。
価値観・求める人物像
    ・「BEYOND EXPECTATIONS」
    私達は、現状の改善に満足してはいけません。常にお客様、社会の予想を超えて感動させる必要があります。そのためにはまず、私たちが自身の限界を超えて挑戦し続ける必要があります。共に挑戦し、世界がまだ経験したことのないモノを作りましょう。

    ・「YOU ARE ZENPORT」
    Zenportのメンバーは全員、会社をより良くする力と責任を持っています。 あなたが主体性をもって物事に取り組む限り、私達はあなたの一番の応援者です。

    ・「EMBRACE OUR DIFFERENCES」
    私達は異なる国で育ったため、各々異なる考えや価値観を持っています。そのためまずは違いを受け入れ、建設的な議論をする必要があります。誰に対しても、常に謙虚な姿勢で、感謝の気持ちを忘れず、公平に接しましょう。

    ・「SIMPLIFICATION IS INNOVATION」
    シンプルであることはそれだけで大きな意味を持ちます。真に必要なものを明らかにし既得権益が社会にはびこることを防いでくれます。常に、プロダクト、組織、そして社会をもっとシンプルに出来ないか探求し続けましょう。
経営者プロフィール 加世田 敏宏 (かせだ・としひろ)

株式会社Zenport(旧Sendee)代表取締役CEO。2015年に同社設立。現在は貿易業務のクラウドソフトZenportを提供中。東京大学工学部機械工学科卒業。東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻修了。在学中に清華大学への留学経験あり。著書として「スマートコントラクト本格入門―FinTechとブロックチェーンが作り出す近未来がわかる」。
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